各作品 タイトルをクリックすると作品の公式サイトになります。
12月26日(金) 19:30
松本市エムウイング6階ホール
下記より前売券お求めになれます
監督:ダミアン・マッカーシー
出演: キャロリン・ブラッケン
グウィリム・リー
2024年製作/98分/アイルランド
配給:アンプラグド
盲目の霊能力者である主人公が、殺された双子の姉の死の真相に迫っていく姿を描いた超常サスペンスホラー。ある夜、郊外の屋敷で女性ダニーが惨殺される。容疑者は現場に現れた精神科病院の患者とされたが、事件は多くの謎を残したまま幕を閉じた。1年後、ダニーの双子の妹で盲目の霊能力者ダーシーは、不気味な木製マネキンを携えて、ダニーが殺された屋敷を訪れる。そこには、ダニーの元夫テッドと、その恋人ヤナが暮らしていた。ダーシーは姉の死の真相を探ろうとするが、そんな彼女を待ち受けていたのは、思いもよらぬ真実と恐怖だった。2024年のサウス・バイ・サウスウエスト映画祭のミッドナイターズ部門で観客賞を受賞した。
『旅人の必需品』
11月28日 芸術館 19:30
『小川のほとり』 エムウイング
12月27日 ①10時 ②14時
『水の中で』エムウイング
1月25日
『私たちの一日』エムウイング
2月23日
『自然は君に何を語るのか』 芸術館
3月28日
月刊ホン・サンス Vol.2
12月27日(土)
①10:30 ②17:00
松本市エムウイング6階ホール
下記より前売券お求めになれます
監督:ホン・サンス
出演:キム・ミニ クォン・ヘヒョ
2024年製作/111分/韓国
配給:ミモザフィルムズ
韓国の名匠ホン・サンスが、ソウルの女子大学を舞台に演劇祭をめぐる学生と大人たちの恋愛模様を描いた群像劇。演劇祭が間近に迫ったソウルの女子大学。講師として働くテキスタイルアーティストのジョニムは、校内で起きた恋愛スキャンダルの穴埋めをするため、有名俳優で舞台演出も手がける叔父シオンを臨時の演出家として招く。演劇祭に向けて寸劇作りが始まるが、学生たちの恋愛事件の余波や、先輩の大学教授とシオンとの新たな恋の予感など、10日の間にさまざまな出来事が起こる。
12月27日(土)
①13:00 ②19:10
松本市エムウイング6階ホール
下記より前売券お求めになれます
監督: プピ・アバティ
出演: リノ・カポリッチオ
フランチェスカ・マルチャーノ
1976年製作/111分/イタリア
配給:インターフィルム
狂い死にした画家のフレスコ画に秘められた恐るべき謎を描いた、イタリアの異色サイコスリラー。絵画修復師のステファノは教会のフレスコ画の修復を依頼され、北イタリアの田舎町を訪れる。その絵は「死に際を描く画家」と言われ20年前に狂死したブオノ・レニャーニによる、「聖セバスティアヌスの殉教」を模した不気味なフレスコ画だった。ステファノの友人アントニオは、町で禁忌とされるレニャーニとフレスコ画の関係をひそかに調査していたが、何者かに殺害されてしまう。すべての謎を解く鍵は、アントニオが殺される前に口にした「笑む窓のある家」に隠されていた。1976年の初公開時は注目度が低かったものの21世紀に入ってから再評価が進み、2025年・第29回ファンタジア国際映画祭で4K修復版がプレミア上映された。
12月27日(土) 15:05
松本市エムウイング6階ホール
下記より前売券お求めになれます
監督プピ・アバティ
出演ガブリエル・ラビア
音楽リズ・オルトラーニ
1983年製作/100分イタリア
配給:インターフィルム
小説家のステファノは、妻アレッサンドラから中古のタイプライターを贈られる。中に残されたインクリボンには、「Kゾーン」という謎の言葉が刻印されていた。専門家のケージ教授によると、Kゾーンとは一見すると普通の土地だが、死者と接触できる場所と信じられていたという。その地を発見したパオロ・ゼダーはバチカン市国・秘密文書保管所に出入りする謎の人物だったが、失踪して行方がわからなくなっていた。やがてステファノは、Kゾーンとゼダーをめぐる国際的な陰謀に巻き込まれていく。
12月28日(日) 10:30
松本市エムウイング6階ホール
下記より前売券お求めになれます
監督:ファブリス・ドゥ・ベルツ
出演: アントニー・バジョン
ベアトリス・ダル
2024年製作/155分/
ベルギー・フランス合作
配給:アンプラグド
1990年代にベルギーの司法を揺るがした実在の少女拉致監禁・殺人事件「デュトルー事件」に着想を得て製作されたクライムスリラー。「変態村」「地獄愛」「依存魔」のファブリス・ドゥ・ベルツ監督がメガホンをとり、事件を追うなかで警察組織の腐敗に直面した憲兵隊員が、真実を求めるあまり暴走していく様子を描き出す。1995年、ベルギーで2人の少女が行方不明になる事件が発生した。若手憲兵隊員のポールは、危険な小児性愛者を監視する秘密部隊「マルドロール」に配属されるが、作戦は失敗に終わってしまう。腐敗した警察組織の闇に直面したポールは、事件解決に奔走するうちに我を失い、心身に異常をきたしていく。
2025年の松本CINEMAセレクト
最後に本作をお贈りいたします。
12月28日(日) 13:30
松本市エムウイング6階ホール
下記から前売券お求めになれます。
1972年製作/96分/チリ
配給:アップリンク
1970年、南米チリで史上初めて選挙により選ばれた社会主義大統領サルバドール・アジェンデが誕生し、国家規模の社会変革が始まった。その政権発足から1年間にわたる激動のプロセスを、国民の視点から丹念に描く。グスマン監督は鉱山、農村、港、都市、学校などさまざまな場所で人々の声を記録し、政府の政策が生活にもたらす影響や民衆の高揚感、変革への参加意識などを、希望とエネルギーに満ちた映像で映し出していく。その一方で、既存の権力構造との軋轢や、経済的混乱、政治的不安定といった不穏な兆しにもカメラを向ける。
本作は1973年にチリで発生した軍事クーデター後に多くのプリントが失われ幻の作品となっていたが、グスマン監督監修による半世紀に及ぶ修復作業を経てよみがえり、2023年9月にニューヨークのアンソロジー・フィルム・アーカイブスにて2Kレストア版が世界初上映された。
1月10日(土) 14:30
1月11日(日) 11:30
まつもと市民芸術館小ホール
下記から前売券をお求めになれます
監督:ロバート・バトラー
出演:ジェームズ・ブローリン
クリフ・ゴーマン
リチャード・カステラーノ
ダン・ヘダヤ
1980年製作/101分/PG12/アメリカ
配給:ザジフィルムズ
70年代の終わり。まだ危険で猥雑だった頃のニューヨーク。それはいつもと変わらない平凡な朝の風景のはずだった。シングルファザーの元警官ボイドは、学校に送る途中の娘キャシーを、富豪の娘と人違いしたサイコな誘拐犯に連れ去られてしまった。警察はアテにならないばかりか、ボイドに恨みを持つ元同僚のイカれた巡査部長バーンズからは逆に追われるハメになる…。タクシー運転手、ポルノショップの女、不良グループ、動物登録所の娘…。都会に生きる様々な人々が入り乱れ、ノンストップの奪還劇が始まった!
その息つく間もないスピード感と臨場感溢れる演出で、1980年に日本でも劇場公開されカルト的人気を誇るものの、権利問題から長らく鑑賞が難しく、配信はおろか80年代に一度VHSが発売されただけの幻の傑作が、4K修復され遂に劇場のスクリーンに還って来る!
原作はアメリカを代表するベストセラー作家ウィリアム・P・マッギヴァーンの同名小説。監督は『乱気流/タービュランス』(97)他の俊英ロバート・バトラー。主演は『カプリコン・1』(77)のジェームズ・ブローリン。全編ニューヨークロケで撮影された、CGとは無縁の、生身の人間による迫真のアクションシーンは、映画本来の愉しさに満ち、誰もが血沸き肉躍ること間違いなし!
1月10日(土) 11:30
1月11日(日) 13:30
まつもと市民芸術館小ホール
下記から前売券をお求めになれます
監督:ロベルト・ロッセリーニ
出演:エドムント・メシュケ
エルンスト・ピットシャウ
インゲトラウト・ヒンツェ
フランツ・クリューガー
1948年/イタリア/74分/ドイツ語/モノクロ
原題:Germania anno zero
ナチス・ドイツ崩壊後のベルリン。病弱で寝たきりの父、元ナチ党員で警察を恐れて家に引きこもる兄、家計を助けながら父の看病をする姉と、間借りした狭い部屋に暮らす少年エドモンドは、父と兄に代わってお金を稼ぐために、学校にも行かず、毎日廃墟のような街をさまよっている。ある日、エドモンドは小学校の担任教師だったエニングに街中で出会う。学校を追放され、今は闇商売に手を染めるエニングが説くナチス思想に、無垢なエドモンドは次第に感化され……。
ナチス・ドイツが崩壊した1945年=[ゼロ年]
一人の少年を通して描かれる 戦争がもたらす残酷さ
1月10日(土) 13:00
1月11日(日) 15:00
まつもと市民芸術館小ホール
下記から前売券をお求めになれます
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
出演:エディ・コンスタンティーヌ
ハンス・ツィシュラー
クラウディア・ミヒェルゼン
アンドレ・ラバルト
1991年/フランス/62分/
フランス語、ドイツ語など/カラー
前年にベルリンの壁が崩壊した1990年のドイツ。西ドイツ側のスパイとして東ベルリンに30年間潜伏していた諜報員レミー・コーションのもとへ、軍情報部のゼルテン伯爵がやってくる。「すべて終わった」と告げられたレミーは、彼に勧められるがまま、西側への帰還を目指して東ドイツを大きく迂回する旅に出る。トーマス・マンの小説の登場人物を思わせる娘シャルロッテや、ドン・キホーテとサンチョ・パンサなど、様々な人々と出会いながらレミーは西側にたどり着く……。
東西ドイツが統合された1990年=[新ゼロ年]
東ドイツに潜伏していた老スパイの“西”への帰還の旅
1月12日(月祝) 11:00
まつもと市民芸術館小ホール
下記から前売券お求めになれます。
監督: レオス・カラックス
出演: ドニ・ラバン
ジュリエット・ビノシュ
1991年製作/125分/フランス
配給:ユーロスペース
パリで最も古く美しい橋・ポンヌフで暮らす大道芸人のアレックスは、ある日、失恋の痛手と治る見込みのない目の病に苦しみ放浪する画学生ミシェルと出会う。やがて2人はポンヌフで共に暮らし始め、孤独な日々の中で絆を深めていく。ジュリアンというチェリストへの恋の未練と、画家としての失明への恐怖を抱えるミシェル。そして、他人とのつながりを知らずに生きてきたアレックス。2人の間には、次第に絆と愛が芽生えていく。しかし、ミシェルはやがて両親が自分を捜していること、そして眼病の治療法が見つかったことを知り……。
日本では1992年に公開され、渋谷・シネマライズで27週に及ぶロングランを記録する大ヒットとなった。2011年にニュープリント/HDリマスター版でリバイバル上映され、2025年には撮影監督キャロリーヌ・シャンプティエ監修による4Kリマスター版としてリバイバル公開される。
1月12日(月祝) 13:30
まつもと市民芸術館小ホール
鎌田義孝監督アフタートーク予定
下記から前売券お求めになれます。
監督:鎌田義孝
出演: 木村知貴 輝有子
2024年製作/83分
配給:鎌田フィルム
運に見放されたパンクロッカーとその妻のふりをする天涯孤独の女、
そして何年も会っていなかった弟との数日間を描く人間ドラマ。
2025年2月に開催された世界三大ファンタスティック映画祭のひとつ、ポルト国際映画祭に出品され、監督週間部門コンペティションで主演男優賞(木村知貴)を受賞。
東京に住む売れないパンクロッカーの佐々木芳夫(木村知貴)は、母が自殺を図ったという連絡を受けた。芳夫は妻のふりを頼んだ黒沢真紀(輝有子)を連れて、生まれ故郷の北海道蘭島に駆けつける。エリート建築デザイナーの弟・悟史(足立智充)を加えた3人は、母が目を覚ますまで奇妙な時間を過ごす。芳夫は母の日に、「死んだら父の遺骨と一緒に海に散骨してほしい」と書いてあるのを目にした。母の願いを悟史にも告げ、芳夫たち3人は母の散骨場所を探しに出かけるが・・・。
Vol.1 血
1月17日(土) 14:00
松本市エムウイング6階ホール
出演:ペドロ・エストネス
ヌーノ・フェレイラ
イネス・デ・メデイロス
ルイス・ミゲル・シントラ
1989年製作/99分/ポルトガル
配給:シネマトリックス
不安や恐れに苛まれる恋人たち、
幻想的な森、黒く光る沼、得体の知れない男たち…。
自らが受けた映画史と自国の記憶を色濃く反映し、「ポルトガル映画の最も美しい一本」との評価を得たペドロ・コスタ初の長編作品。
青年ヴィンセントは病に苦しむ父親を安楽死させ、墓地に埋める。父親の消息に疑問を持った伯父は青年の許にやってきて弟を連れ去ってしまった。一方、父親の負債の返済を求めて二人組が現れる。弟を取り返すべく動く青年を二人組が追っていく・・・。ペドロ・コスタ長編第1作となる本作はフィルムノワール的風貌を見せつつ、瑞々しく輝く画面が観る者を魅了する。マノエル・ド・オリヴェイラ作品常連のルイス・ミゲル・シントラが重要な役で華を添えている。
Vol.2 溶岩の家
1月18日(日) 11:00
松本市エムウイング6階ホール
1994年/ 110分/ポルトガル・フランス・ドイツ
出演:イネス・デ・メデイロス
イサック・デ・バンコレ
エディット・スコブ
配給:シネマトリックス
アフリカ、カーボ・ヴェルデの言葉、習慣、気候、風土――
その現実的な生活と歴史を映画に取り込みながら、荒々しい色彩と感情に彩られた記念すべき長編第2作。看護師のマリアーナは、リスボンの工事現場で意識不明となった男レオンに付き添って彼の故郷カーボ・ヴェルデに向かうが、病人とともに荒野に取り残される。島民に病院まで運んでもらうが島民の誰一人として病人のことは語ろうとしなかった・・・。
本作の撮影後に、託された手紙をフォンタイーニャス地区に届けたことを契機に、“カーボ・ヴェルデから届いた手紙” というペドロ・コスタの重要なモチーフが生まれるきっかけとなった重要作。伝説的女優、エディット・スコブが特別出演している。
Vol.3 骨
1月18日(日) 13:15
松本市エムウイング6階ホール
1997年/ ポルトガル・フランス・ドイツ/98分
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ
ヌーノ・ヴァス
マリア・リブキナ
イザベル・ルート
イネス・デ・メデイロス
配給:シネマトリックス
赤ん坊を産んだティナはリスボン郊外にあるスラム街に戻ってくるが、夫は赤ん坊を連れて家を出て行ってしまう。彼は物乞いをし、看護婦のエドゥアルダと知り合い、彼女の家に居候するようになる。ティナの隣人クロチルドは家政婦をしているが、ある日エドゥアルダの家でティナの夫に出会う。スラム街フォンタイーニャスに住む人々を起用し、圧倒的なリアリズムで底辺の生活の厳しさを描き、高く評価された。『ヴァンダの部屋』のヴァンダも家政婦役で出演。
1月24日(土) 14:00
1月25日(日) 13:45
松本市エムウイング6階ホール
監督:マノエル・デ・オリベイラ
1942年製作/72分/ポルトガル
配給:プンクテ
ポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリベイラ監督が1942年に発表した長編デビュー作。オリベイラ監督の故郷であるポルトの街を舞台に、子どもたちの躍動を簡潔かつ大きなスケール感で描き、ネオレアリズモの先駆的作品とも言われる。
ドウロ川近郊に暮らす少年たち。内気な夢想家カルリートスと、恐れを知らないリーダーのエドゥアルドは、グループで唯一の少女テレジーニャに恋心を抱いている。ある日、カルリートスはテレジーニャが欲しがっていた人形を盗み、彼女にプレゼントする。しかしこの出来事をきっかけに少年たちの間に緊張が高まり、カルリートスはグループから仲間はずれにされてしまう。
2025年・第82回ベネチア国際映画祭クラシック部門にて4Kレストア版がプレミア上映された。日本では、25年11月に4Kレストア版で劇場公開
1月25日(日) 11:45
松本市エムウイング6階ホール
監督: 寺崎みずほ
2025年製作/98分/日本
配給:グループ現代
映画評論家・佐藤忠男の映画人生に迫ったドキュメンタリー。
独学で映画評論の道を開拓し、60年にわたる評論家人生で日本映画史を体系化した功績、そして後年にはライフワークとしてアジア映画を発掘し日本に先駆的に紹介した功績から、映画評論家として初めて文化功労者に選出されたことでも知られる佐藤忠男。庶民の目線から多岐に映画を論じ、アジアとの映画交流や後進の育成にも尽力したが、2022年3月に91歳で逝去した。佐藤が学長を務めた日本映画学校(現日本映画大学)での教え子だった寺崎みずほが初監督を務め、2019年より佐藤に密着取材を実施。少年期の戦争体験や映画との出会い、映画人生の長い道のりを共に歩んだ最愛の妻・久子との出会い、そして佐藤が愛したインド映画「魔法使いのおじいさん」への思いなど、生前のインタビューや世界の映画関係者の証言を通してその人物像に迫り、佐藤の“たからもの”を探すべく日本からアジアへと旅に出る。
月刊ホン・サンス Vol.3
1月25日(日)
①10:30 ②15:15
松本市エムウイング6階ホール
監督: ホン・サンス
出演: シン・ソクホ ハ・ソングク
2023年製作/61分/韓国
配給:ミモザフィルムズ
小規模な製作体制で男女の恋愛模様をユーモラスかつシニカルに描く作品で知られる韓国の名匠ホン・サンスが、そのフィルモグラフィの中でもとりわけ実験的なスタイルで撮り上げた一作。夏の終わりの済州島を舞台に、自主映画を撮るために集まった男女3人組を、全編ピンボケの映像表現で描いた青春ドラマ。
俳優の青年ソンモは自主制作で短編映画を監督しようと決意し、大学でともに映画を学んだ同級生サングクと後輩のナミを伴い、リゾート地として知られる済州島へやってくる。しかし、思うようにシナリオは書けず、煩悶しながら海辺を散策していた時、ひとりの女性と出会い、それをきっかけにソンモは語るべき物語を見いだす。やがて海辺での撮影が静かに始まるが……。
松本市ロケ作品
後援:松本市教育委員会
2月11日(祝・水) 13:00
まつもと市民芸術館小ホール
坂本悠花里監督アフタートーク予定
監督: 坂本悠花里
出演: 美絽 池端杏慈 蒼戸虹子
門脇麦 河井青葉 伊藤歩 吉原光夫
2025年製作/110分
配給:ビターズ・エンド
周囲に馴染めず転校を繰り返してきた主人公・杏菜が、転校先の寄宿学校で出会った、美しく完璧なルームメイト・莉花の突然の死をきっかけに、残された≪日記≫と、莉花の“魂”に静かに侵食され、心を揺るがせていく物語。
これまでの少女映画では描かれなかった、“死の向こう側”へとそっと踏み込んでいく、かつて観たことのない、“ファントム・ファンタジー”がここに誕生した。周囲に馴染めず、転校を繰り返す杏菜が、新たな寄宿学校で出会ったのは、美しく完璧な少女・莉花。 しかし、莉花は突然、屋上から飛び降りて命を絶ってしまう。残されたのは一冊の≪日記≫。
ページをめくるたび、莉花の苦悩や怒り、痛み—— そして、言葉にできなかった“ある秘密”が浮かび上がる。その秘密に触れた杏菜と少女たちの心は揺さぶられ、初めて“自分”と向き合い始める。やがて日記から青白く揺れる“鬼火”のような魂が現れ、杏菜の心に静かに入り込む。その魂に導かれ、杏菜は予想もつかない行動へと踏み出す——。観る者は知らず知らずのうちに、その奇妙で美しい世界へと引き込まれていく。
2月23日(祝・月) 時間調整中
まつもと市民芸術館小ホール
大川景子さん アフタートーク予定
(本作品編集担当)
監督: 三宅唱
出演: シム・ウンギョン 堤真一
河合優実
2025年製作/89分
配給:ビターズ・エンド
強い日差しが降り注ぐ夏の海。浜辺にひとりたたずんでいた夏男は、影のある女・渚と出会い、ふたりは何を語るでもなく散策する。翌日、再び浜辺で会った夏男と渚は、台風が接近し大雨が降りしきるなか、海で泳ぐのだった……。とある大学の授業で、つげ義春の漫画を原作に李が脚本を書いた映画を上映している。上映後、質疑応答で学生から映画の感想を問われた李は、自分には才能がないと思ったと答える。冬になり、李はひょんなことから雪に覆われた山奥を訪れ、おんぼろ宿にたどり着く。宿の主人・べん造はやる気がなく、暖房もまともな食事もない。ある夜、べん造は李を夜の雪の原へと連れ出す。
4月25日(土) 時間調整中
4月26日(日)
まつもと市民芸術館小ホール
監督・脚本:ベラ・ヒティロバー
出演: イトカ・ツェルホバー
イバナ・カルバノバー
1966年製作/75分/
チェコスロバキア
配給:チェスキー・ケー
1960年代チェコ・ヌーベルバーグを代表する一作で、「マリエ1」と「マリエ2」という奔放な2人の少女が繰り広げる大騒ぎを、色ズレやカラーリング、実験的な光学処理、斬新な効果音、唐突な場面転換など冒険心に満ちた多彩な手法を用いて描き出した。
金髪のボブにひなぎくの花輪をのせた姉と、こげ茶の髪を2つに結んだ妹。2人はともに「マリエ」と名乗って姉妹と偽り、男たちを騙して食事をおごらせた挙句に嘘泣きして逃げ出したりと自由気ままに生きている。部屋の中でも、牛乳風呂に入ったり紙を燃やしたりとやりたい放題。グラビアを切り抜き、ベッドのシーツを切り、ついにはお互いの身体をちょん切り始め、やがて画面そのものがコマ切れになる。製作60年、日本公開35年を記念して4Kレストア版でのリバイバル公開
松本ロケ作品
金子文子
何が私をこうさせたか
4月29日(祝) 時間調整中
まつもと市民芸術館小ホール
浜野佐知監督アフタートーク予定
監督: 浜野佐知
出演: 菜葉菜 小林且弥 三浦誠己
洞口依子 吉行和子
2025年製作/121分
配給:旦々舎
1903年に生まれた金子文子は、父親が出生届を出さなかったため「無籍者」として育ち、9歳の時に朝鮮半島で暮らす祖母と叔母の家に引き取られた。植民地である朝鮮の村人たちを搾取する祖母一家から奴隷同然の虐待を受け、1919年には朝鮮の三・一独立運動を目撃。16歳で山梨の母の実家に戻され、その後東京で苦学した文子は、思想的にはキリスト教から社会主義、無政府主義を経て虚無主義にたどり着いた。やがて彼女は、朝鮮で独立運動に身を投じ日本に逃れて来た朴烈と出会う。同志にして恋人となった2人は、日本の帝国主義・植民地主義を批判する活動に奔走するが、1923年の関東大震災の際に検束され、死刑判決を受ける。その後、恩赦により無期懲役に減刑され栃木女子刑務所へ送られた文子は、たったひとりの獄中闘争を続けるが……。
『よみがえる声』公開記念
朴壽南監督特集 全5作品上映
2026年5月3日~6日
松本市エムウイング6階ホール
『よみがえる声』
『もうひとつのヒロシマ−
アリランのうた』
『アリランのうた−
オキナワからの証言』
『ぬちがふぅ(命果報) -
玉砕場からの証言-』
『沈黙-立ち上がる慰安婦』
5日朴壽南監督、朴麻衣(共同監督)
アフタートーク予定しています。
朴壽南 パク・スナム
1935年3月、三重県生まれ。在日朝鮮人2世。1958年、小松川事件の在日朝鮮人2世の少年死刑囚、李珍宇(イ・ジヌ)との往復書簡『罪と死と愛と』で注目を集める。1964年より植民地による強制連行、広島と長崎で被爆した在日朝鮮人一世の声を掘り起こし、証言集を出版。ペンをカメラにかえ、1986年『もうひとつのヒロシマ』初監督、1991年『アリランのうた−オキナワからの証言』、2012年『ぬちがふぅ(命果報)−玉砕場からの証言』、2017年『沈黙−立ち上がる慰安婦』、2025年『よみがえる声』最新作は、娘朴麻衣との初の共同監督。
もうひとつのヒロシマ−アリランのうた
1986年/58分/日本語・韓国語/カラー
広島・長崎で十万人ともいわれながら、日本、南北朝鮮の政府からも棄民されてきた朝鮮人の原爆被爆の実態に初めて光をあてた監督第一作。1965年から広島、長崎、筑豊を旅して、南北の分断をこえた朝鮮人被爆者の沈黙を掘り起こし、73年に証言集を発表。85年からペンをカメラに替え、植民地下の強制連行と皇民化教育、差別と原爆障害に苦しむ同胞の声、治療のため来日した在韓被爆者の訴えをすくいとり、日本の反核運動に衝撃を与えた。
アリランのうた−オキナワからの証言
1991年/100分/日本語・韓国語/カラー
歴史の闇に葬られてきた沖縄戦の朝鮮人「軍属」と「慰安婦」の実相を追う第二作。本作も死者の鎮魂と再生の思いに貫かれる。1989年、朴壽南は沖縄に移住し戦争体験を聞き取り、韓国の元「軍属」や日本兵ら100人以上を取材。慶良間諸島に強制連行された軍属の日本兵による虐殺や「慰安婦」の悲劇を明らかにする。「慰安婦」は「天皇の軍隊による性暴力」と提起した本作は、1990年代、日本の責任を問う韓国の元「慰安婦」の闘いを支えた。
ぬちがふぅ(命果報) -玉砕場からの証言-
2012年/132分/日本語・韓国語・沖縄口/カラー
沖縄人に強いられた「玉砕」(集団自決)と朝鮮から連行された「慰安婦」「軍属」の真実に迫る第三作。タイトルは命の幸せをかみしめる沖縄の言葉。1945年3月、米軍が上陸した慶良間諸島で日本軍の命令により玉砕の悲劇が起こる。2005年、元戦隊長らが自決命令は出してないと「大江・岩波沖縄戦裁判」を起し、教科書から「軍命」が削除される。真相を追い再び沖縄へ。玉砕訓示を聞いた男性や遺族の新証言を集めた。朝鮮人の「軍属」「慰安婦」と沖縄人の恨(ハン)を27人の証言で描く。
沈黙-立ち上がる慰安婦
2017年/117分/日本・韓国/カラー
韓国・忠清北道に暮らす李玉先(イ・オクソン)さん90歳は、17歳で北満州の日本軍慰安所に連行された。半世紀の『沈黙』を破り1994年、14人の仲間と日本政府に謝罪と個人補償を求めて直接交渉を開始した。日本軍の犯罪を証言し名誉と尊厳の回復を訴え3年にわたり再三来日した。2015年、多くの主人公が亡くなった今、日韓両政府が合意した「解決」は当事者の問いに答えているのだろうか―。苦闘を共にした朴壽南が密着記録と李さんの人生をつむぎ、生き証人たちの沈黙を未来に伝える。
よみがえる声
2025年/148分/日本・韓国/カラー/DCP
監督:朴壽南、朴麻衣(共同監督)
助監督:佐藤千綋
撮影:大津幸四郎、星野欣一、照屋真治、朴麻衣、金稔万、キム・ミョンユン
編集・プロデューサー:朴麻衣、ムン・ジョンヒョン
フィルム復元協力:安井喜雄
90歳を迎える映像作家・朴壽南と娘の朴麻衣が共同監督
歴史に埋もれる声なき者たちの物語を刻銘に記録したドキュメンタリー
約40年前から朴壽南が撮り続けていた16mmフィルムを基に制作された。広島や長崎で原爆被害を受けた朝鮮人、長崎の軍艦島に連行された徴用工、沖縄戦の朝鮮人元軍属、そして日本軍の「慰安婦」にされた女性たちの声なき物語を描き出す。時代の波に飲み込まれた記憶や歴史的事実を丹念に掘り起こし、多くの人々が見過ごしてきた真実に光を当てる。それは単なる過去の記録ではなく、私たちがいま直面する課題とも深く結びついている。
近日上映
監督:エイドリアン・ライン
出演:ティム・ロビンス
エリザベス・ペーニ
マコーレー・カルキン
1990年製作/113分/アメリカ
配給:Diggin'
※BD上映ご了承下さい。
『羊たちの沈黙』と並ぶ、1990 年代のアメリカ映画で最初期に出現した最重要クラスの傑作。今では破格のカルトムービーと認められているが、正当な評価が定着するのには時間が掛かった『ジェイコブス・ラダー』。ベトナム帰還兵のジェイコブは、今はニューヨークの郵便局に勤め、同僚の恋人ジェジーと暮らしている。しかし最近になって、ベトナム戦争中に敵の襲撃を受けた凄惨な体験が悪夢となって蘇り、さらに身の回りに奇妙な出来事が次々と起こり始める。ベトナム時代の戦友もまた同じような悪夢や幻覚に悩まされていることを知り原因を探るジェイコブだったが、そこには驚愕の事実が待ち受けていた…
近日上映
監督: ピーター・コリンソン
出演: ピーター・フォンダ
ジョン・フィリップ・ロー
リチャード・リンチ
1974年製作/105分/アメリカ
配給:コピアポア・フィルム
ベトナム帰還兵のケン、グレッグ、アートの3人はそれぞれ結婚し、子どもも生まれ、社会的成功者として絵に描いたような幸せを手に入れていた。しかし彼らには、「人間狩り」という誰にも話すことのできない趣味があった。ある時、弾丸と食料を買い込んだ3人は獲物を捜しながら狩猟場へと出発する。途中でカップルを誘拐し、目的地の無人島にやってきた3人は、カップルの女に料理を、男に給仕をさせ、何事もないように数日を過ごす。そして、ついに獲物であるカップルを解き放ち、狩猟を始めるが、島にはもうひとりのハンターがいた。
日本では1975年の劇場公開と以後の数回のテレビ放送以外、ソフト化されることもなく、鑑賞が困難な幻の作品となっていたが、2026年1月に日本公開50周年を記念してリバイバル公開。
野田真吉特集
近日
徐々に追加していきます。都合により変更の場合あります。ご了承下さい。