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「カイエ・デュ・シネマ」
2022年 ベストテン 第 6 位
10月31日(金) 19:00
まつもと市民芸術館小ホール
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監督:パトリシア・マズィ
出演:アリエ・ワルトアルテ
2022年製作/114分
フランス・ベルギー合作
配給:サンリスフィルム
⽗親の罪によって取り返しのつかない傷を負った2⼈の異⺟兄弟の 奇妙な物語だ。男性の悪に焦点を当てたイヴ・トマの脚本は「⽗の 亡霊」という超⾃然的な要素を含みつつ、恐怖やトラウマ、ネグレ クトがいかに救いようのない不幸のスパイラルを形成するかを隠喩 的に描いている。 また、『落下の解剖学』や『ナイフ・プラス・ハート』などの撮影 監督シモン・ボーフィスによる陰鬱で美しいカメラ、俳優の凄まじ い演技によって強化されたグランジなネオ・ノワールの雰囲気は、 マズィ監督がアートハウス・カルトの地位におさまらないことを⽰ している。マズィ監督は、ニコラス・レイ、パク・チャヌク、⼤島 渚などにオマージュを捧げながら、古典的なフィルムノワールの⽅ 法を踏襲し、かつてない衝撃とともに現代的な暴⼒の問題を炙り出す。
本作には、性暴⼒描写を含むシーンがあります。鑑賞に際してはご留意ください。
11月2日(日) 11:00
まつもと市民芸術館小ホール
アフタートーク
谷口慈彦監督 西口千百合さん
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監督:谷口慈彦
出演:西口千百合
2024年製作/91分/G/日本
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
本作は“若手映像クリエイターの登竜門”として知られるSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024の国際コンペティション部門に選出され、審査員特別賞とSKIPシティアワードのW受賞となった作品。磯部鉄平監督の作品『ミは未来のミ』(19)『コーンフレーク』(20)などのプロデュ―サーで、これが劇場デビュー作となる谷口慈彦監督のオリジナルストーリーで、最愛の妻を失ったダメージで万年床から出られなくなった父・賢介と、父や弟妹のケアを一身に背負うこととなった逞しい中学生、嬉々の関係性を軸に、大阪の団地をベースに描かれていく。ハラスメントの言動に無自覚な同僚教師への嫌がらせがやめられない嬉々の担任の先生(渡辺綾子)や、賢介の行動に怒りと疑問を持つ同じ団地の住民(内田周作)。大阪の土地柄を反映した距離が近くて、お節介で、どこか不器用な大人たちが織りなす人間模様を、嬉々のクールな眼差しが責めるわけでもなく、慈しみと優しさで浮き彫りにしていく。
11月2日(日) 14:00
まつもと市民芸術館小ホール
アフタートーク
戸田彬弘監督 古澤メイさん
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監督:戸田彬弘
出演:古澤メイ 小川黎
2025年製作/45分
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
「市子」の戸田彬弘監督が手がけたオリジナルの中編作品。生活保護の水際作戦やヤングケアラーなどの社会問題をテーマに、絶望的な環境での生活を強いられる若者に焦点を当てて描いた。
四肢麻痺と失明を抱える父・保と暮らす19歳の爽子は、絵を学びたいという夢を内に秘めたまま、介護と生活費のために日々を費やしている。生活保護の申請も水際作戦で通らず、社会から孤立していく中、唯一頼りにしていた訪問介護士が交代となり、不安を募らせる。ある日、ケースワーカーの訪問をきっかけに、爽子の生活はさらに不安定になり、心のバランスを崩していく。そんな中、新しい介護士・さとが現れるが、抑えきれない衝動によって、爽子は取り返しのつかない行動へと駆り立てられていく。
※本作には性的暴行や性的描写を含むシーンがあります。
ご鑑賞の際はご留意ください。
11月8日 10:00
松本市エムウイング6階ホール
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監督:上田大輔
2025年製作/129分
配給:東風
多くの冤罪を生んだ「揺さぶられっ子症候群」事件を追ったドキュメンタリー。文化庁芸術祭賞優秀賞など数々の賞を受賞した関西テレビ製作のドキュメンタリー「検証・揺さぶられっ子症候群」シリーズをもとに、新たな取材と視点を加えて映画として完成させた。
2010年代、赤ちゃんを激しく揺さぶり脳に重度の損傷を負わせる「揺さぶられっ子症候群(Shaken Baby Syndrome=SBS)」の疑いで、親などが逮捕・起訴される事件が相次いだ。マスコミでも大きく報じられる中、幼い命を守るという使命感のもと診断にあたる医師たちがいる一方で、刑事弁護人と法学研究者による「SBS検証プロジェクト」が立ち上がる。プロジェクトのメンバーは無実を訴える被告と家族に寄り添い、事故や病気の可能性を徹底的に調査。「虐待をなくす正義」と「冤罪をなくす正義」は激しく衝突し、やがて無罪判決が続出する前代未聞の事態へと展開していく。
11月8日 13:00
松本市エムウイング6階ホール
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監督:ニキル・ペールワーニー
出演:アブリ・ママジ
アリフ・ザカーリア
2019/インド/ヒンディー語、英語/
1時間21分
※松本CINEMAセレクト会員無料
ダウン症のある青年アハーンは、愛情深い両親と共にインドの大都市ムンバイに暮らしている。何不自由のない日々を過ごすアハーンであったが、周囲の目を気にする両親の「配慮」によって家に縛り付けられた彼は「自立したい」「仕事を見つけたい」「素敵な女性と結婚したい」という切実な思いを募らせていた。一方、気むずかし屋の中年オジーは、マイルールの押しつけと潔癖な性格が過ぎて妻のアヌに見限られ、一人家に取り残されていた。そんな折、アヌと親交があるアハーンはオジーの家を訪れる。オジーは妻の手料理にありつくためにアハーンを利用することを思いつき、自由な外出を願うアハーンとの間の奇妙な協力関係が始まることとなるのだが……。
11月14日(金) 19:00
まつもと市民芸館小ホール
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監督: 小島央大
出演: ・山本一賢 柳ゆり菜
2024年製作/124分/G/日本
配給:アニモプロデュース
2016年、PKO(国連平和維持活動)のため南スーダンに派遣された自衛官・島田東介は、現地傭兵との銃撃戦に巻き込まれる。同期で親友の古川裕司が凶弾に倒れ、島田はやむを得ず少年兵を射殺。さらに退却の混乱のなかで隊長の伊藤忠典が行方不明になるが、この前代未聞の「戦闘」は政府によって隠蔽されてしまう。2年後の新潟。悪夢に悩まされる島田は闇の武器ビジネスに加担しながら、花火工場で働き始める。親方の藤井与一や職人仲間たち、与一の娘・昭子に支えられ、心の傷を少しずつ癒していく島田だったが、そんな彼に過去の闇が迫り……
特集 ミゲル・ゴメス監督大好き
ミゲル・ゴメス
アーリーワークス
幻想と現実、ドキュメンタリーとフィクションの境界を軽やかに越えるスタイルで独自の詩的映像世界を追求し続けている異色の映画作家、ミゲル・ゴメス。そんな彼の初期の傑作である、監督デビュー作『自分に見合った顔』と、その才能を世界に知らしめた『私たちの好きな八月』を『ミゲル・ゴメス アーリーワークス』と題し特別上映いたします。
11月16日
9:30 上映作品11月1日告知
11:50 私たちの好きな八月
14:30 上映作品11月1日告知
11月21日
19:30 自分に見合った顔
私たちの好きな八月
11月16日(日) 11:50
まつもと市民芸術館小ホール
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※他の同日上映作品は11月1日発表
監督:ミゲル・ゴメス
出演 :ソニア・バンデイラ ファビオ・オリベイラ
2008/150分/ポルトガル・フランス合作 配給:グッチーズ・フリースクール
150分 © O SOM E A FÚRIA 2008
音楽と祭りで賑わう、ポルトガルの山間地の小さな村の8月を舞台に地元の人々とそこで映画撮影を行う撮影隊とのやりとりがドキュメンタリータッチで描かれ、いつしかフィクションが混ざりあう、“映画の遊び心”が詰まった長編第2作
自分に見合った顔
11月21日(金) 19:30
松本市エムウイング6階ホール
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監督:ミゲル・ゴメス
出演:ジョゼ・アイロザ グラシンダ・ナベ
2004年/108分/ポルトガル 配給:グッチーズ・フリースクール
© O Som e a Fúria | 2005
幻想と現実、ドキュメンタリーとフィクションの境界を軽やかに越えるスタイルで独自の詩的映像世界を追求し続けている異色の映画作家、ミゲル・ゴメス。今回上映となるのは、30歳の誕生日を迎えた男性教師フランシスコの身に起きる奇想天外な出来事を、ミュージカルタッチで描く第1部と、グリム童話「白雪姫」をモチーフにしたファンタジックな第2部という異色の2部構成で、ポルトガル映画界に新風を吹き込んだ、監督デビュー作
月刊ホン・サンス Vol.1
11月28日(金) 19:30
まつもと市民芸術館小ホール
出演:イザベル・ユペール、
イ・ヘヨン、クォン・ヘヒョ
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2024年/韓国/
韓国語・フランス語・英語/90分
第74回ベルリン国際映画祭銀熊賞
(審査員グランプリ)受賞
ソウルを旅する謎めいたフランス人女性イリス。風変わりな方法で韓国人にフランス語を教え、年下のボーイフレンドの家へと帰っていく。一体、彼女は何をしに韓国へやってきたのか。足取りを追ううち、謎に満ちた日常が浮かび上がってくる。
レッツ・ゲット・ロスト
12月12日(金) 19:00
まつもと市民芸術館小ホール
監督:ブルース・ウェバー
1988年製作/119分/アメリカ
88年、アムステルダムのホテルの窓から転落死したジャズ・ミュージシャン、チェット・ベイカーの生涯を描くドキュメンタリー映画。エグゼクティヴ・プロデューサーはナン・ブッシュ、製作・監督はファッション・キャメラマンのブルース・ウェーバー、撮影はジェフ・プレイス、編集はアンジェロ・コラオが担当。作品は、デビュー当時から最近までのベイカーの写真をモンタージュしながら、レコーディング・セッションする彼の姿を捉え、またインタビューによって彼の私生活にまで立ち入り、アーティストとして、また人間としてのチェット・ベイカーの姿を浮き彫りにしようというもの。
12月14日(日) 10:00
まつもと市民芸術館小ホール
監督:込山正徳
2025年製作/90分
配給:アギィ
漫画家・中沢啓治が自身の被爆体験をもとに描き、反戦・反核を訴える漫画として読み継がれてきた「はだしのゲン」を題材に取り上げたドキュメンタリー。
原爆で被爆した主人公の少年ゲンが、家族を失い、貧困や偏見に苦しみながらも力強く抜く姿を描いた「はだしのゲン」。「週刊少年ジャンプ」での連載が始まった1973年から半世紀、25カ国で翻訳出版され世界中で読まれ続けてきたが、近年は「描写が過激」「間違った歴史認識を植え付ける」と学校図書館での閲覧制限を求める声が上がったり、広島市の平和教材から消えたりするなど、大きな議論を呼んでいる。
「はだしのゲン」が人々をここまで熱くさせるのはなぜなのか。本作では、作品誕生から現在を見つめることで、世界に溢れる怒りや悲しみ、優しさを映し出していく。2024年9月放送のBS12スペシャル「『はだしのゲン』の熱伝導 原爆漫画を伝える人々」を映画化したもので、監督は数々のドキュメンタリー番組を手がけ、本作が映画初監督となった込山正徳。「香川1区」「国葬の日」の大島新、「NO 選挙,NO LIFE」の前田亜紀が共同プロデューサーとして参加。
潜行一千里
ILHA FORMOSA
12月14日(日) 調整中
まつもと市民芸術館小ホール
2025年製作/79分/日本
配給:空族
「サウダーヂ」「バンコクナイツ」「典座 TENZO」などの作品で注目を集めてきた映像制作集団「空族」が、台湾で撮影予定の新作映画のリサーチの過程を記録し、麗しの島・台湾の現在をとらえたドキュメンタリー。
制作する映画の舞台となる場所を徹底的にリサーチして撮影に臨んできた空族。2026年に台湾を舞台にした新作映画を撮影する予定の彼らは、2020年以降、コロナ禍の最中に何度も現地を訪れリサーチを重ねてきた。彼らはストリートに流れる音楽に導かれるように、台湾原住民たちの住む村へと足を運ぶ。アミ族の住む花蓮県タパロン集落、そこから3000メートル級の中央山脈を越えてたどり着いたセデック族の集落、そして台湾最南端に位置するパイワン族の村。失われつつある原住民の言葉でラップをする若者たち、原住民の伝統音楽を現代にアップデートして新しい音を生み出そうとするアーティストなど、旅の道中で出会った人々と交流を深めていく彼らだったが、日本を含むさまざまな国からの侵略の歴史も知ることになる。
サウダージ 予定
12月14日(日) 調整中
まつもと市民芸術館小ホール
近日上映
監督:エイドリアン・ライン
出演:ティム・ロビンス
エリザベス・ペーニ
マコーレー・カルキン
1990年製作/113分/アメリカ
配給:Diggin'
※BD上映ご了承下さい。
『羊たちの沈黙』と並ぶ、1990 年代のアメリカ映画で最初期に出現した最重要クラスの傑作。今では破格のカルトムービーと認められているが、正当な評価が定着するのには時間が掛かった『ジェイコブス・ラダー』。ベトナム帰還兵のジェイコブは、今はニューヨークの郵便局に勤め、同僚の恋人ジェジーと暮らしている。しかし最近になって、ベトナム戦争中に敵の襲撃を受けた凄惨な体験が悪夢となって蘇り、さらに身の回りに奇妙な出来事が次々と起こり始める。ベトナム時代の戦友もまた同じような悪夢や幻覚に悩まされていることを知り原因を探るジェイコブだったが、そこには驚愕の事実が待ち受けていた…
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近日上映
徐々に追加していきます。都合により変更の場合あります。ご了承下さい。